火星


英語ではマーズと呼ばれる太陽系第4惑星で、半径3396km、質量6.418×1023kg。火星は表面が酸化鉄に覆われているため、赤っぽく見える。大気中に浮かぶ塵も酸化鉄を主成分とするため、火星の空は薄ピンク色っぽく見える。火星の地形は北半球は平原、南半球はオリンポス山マリネリス峡谷を抱える高原が広がるなど、かなり複雑である。気候はというと、太陽系の天体の中で最も地球に近いと言われている。それでも、赤道地域の平均気温は-50度、気圧は地球の150分の1、大気が薄いため、気温を安定させる効果が小さく、年間の最高気温は20度、最低気温は約マイナス140、と季節による温度差も非常に大きい。磁気圏がないため、太陽風が大気圏内部まで侵入し、火星大気を剥ぎ取っている。
 そんな火星だが、日常的に気象現象が発生している。例えば、夜明け前の空には空気中を漂う塵を核としたドライアイスや水の氷の雲が浮かぶ。冬になると極地域はドライアイスの霜に覆われる。1999年4月27日には北極地域に超大型(半径800km以上)の台風が発生した。さらに火星全体を包むような砂嵐が起きることもある。
 また、火星は最も多くの探査機が訪れた惑星でもある。その理由は火星に生命が存在した可能性があるからである。現在、火星には極地方を中心に約400万km3の水が凍りついている。この氷は昔は液体の水として存在し、火星に海をつくっていたと推測されている。そして、この海にはバクテリア等が生息していたかもしれない。この可能性については今後の探査で何らかの手がかりが掴めることだろう。





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