[PR] この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。
ウィークに旅立つことを言いに来た3羽。
(↑映)枝の上の4羽を少し遠めから。
カレン「それがその…ウィーク…言いにくいんだけど私たち北へ旅立たないといけないの」
ロン「飛行訓練が途中なのに旅立つのは心もとない(不安という意味)ですが…」
ウィーク「知ってるよ…旅立つこと。さっき群れが飛んでいったから」
フリー「えっ…そこまでちょっぱやでなくても…」
ウィーク「それにボクならもう大丈夫だよ!!ホラ!!」
(↑映)話しているキャラをアップで切り替え。空にウィークが飛び立つ。旋回したり、急上昇したり急降下したりと自由に空を飛べるようになっていた。空が自分の庭であるかのように。
ロン「親はなくとも子は育つといいますが…」
フリー「い、いつのまに?!」
カレン「すごいわ!!ウィーク!!」
ウィークが降りてきた。
(↑映)飛んでいるウィークと見上げている3羽を切り替えながら。
ウィーク「ねっ!!」
ロン「これなら安心して旅立てますね」
フリー「じゃあ、行くか」
3羽は飛び立った。見送るウィークを見下ろすカレン。
(↑映)演出で背景がピンク色になり、ダイヤモンドダストのようなキラめきが付く。羽を振るウィーク。涙を流しながら見下ろすカレン。ウィークの姿が見えなくなっていく。涙を流しながら見下ろすカレン。空中の3羽を遠めから映しつつ、いきなり背景が元に戻る。
カレン「っで、北はどっち?」
フリー「さあ?」
ロン「ウィークが群れを目撃しているので、ウィークがいた地点と一番近い海岸の彼方では?」
フリー「そっか、じゃああっちだな」
カレン「早く追いかけましょう」
(↑映)空中の3羽を遠めから。
こうして3羽は北へ旅立っていた………つもり。
海氷が点在する海の上を飛ぶ3羽。生まれ育った島が水平線の彼
方に消えていく。振り向き涙ぐむカレン。それにフリーが気付く。
(↑映)遠ざかる島→カレンのアップ→フリーのアップ。
フリー「おーいカレン…泣いちゃった…」
ロン「無理もないですよ。我々が生まれてからずっと住んできた島ですから…惜別の思いもひとしおでしょう。」
フリー「だけど島が沈んでいったのと逆の水平線の彼方には新しい世界が待ってくれているぞ」
ロン「そうです。過去を素晴らしく思えれば、やってくる未来も素晴らしく思えることでしょう。」
フリー「素晴らしい、って大げさ過ぎる様な気が…」
カレン「そうね、行きましょう。新しい世界へ!!」
フリー「納得しちゃった…まっ、いっか…」
(↑映)適当に3羽を切り替え。
やがて島の影は完全に消え、二つの蒼が出合った。
(↑映)水平線上に点となった島が消えていく。真っ青な空と海を区切る水平線をしばらく映す。
時々、魚を獲ったり、海に浮かんで休憩しながら飛び続ける3羽。気付けば辺りが暗くなり始めていた。
(↑映)文章通りの映像→夕闇の中を飛ぶ3羽。
フリー「えっ、もう夜?」
カレン「じゃあ、波に揺られながら寝ることになりそうね…」
フリー「オレは平気だけど?」
カレン「あなただけね…」
(↑映)3羽を遠めから。
空では星が輝きだし、海は蒼さを失い黒くなっていく。闇が迫る中、3羽は飛び続ける。完全に夜になった頃、星空と漆黒の海の間に…
(↑映)文章通りの映像。
ロン「あっ、ほら水平線上に…」
水平線上に島らしきものが見えてくる。
フリー「おっ、島だな!」
カレン「良かった…揺られながら一晩過ごさずに済むわ…」
島を目指して飛び続ける3羽。やがて所々に雪が積もった森が現れた。
(↑映)このへんは適当に。
ロン「故郷の島と同じくらいの広さですね。どこに降りましょうか?」
フリー「あそこにしよう!見晴らしが良さそうだ」
フリーが頭一つ突き出している木を指し示した。
カレン「そんね。別に私どこでもいいし」
(↑映)文章通りの映像。
3羽はその木目指して下降していき、周りの木の頂点部分と同じくらいの高さにある枝に降りた。
(↑映)3羽の視点で木に向かう→木に着地する3羽を遠めから。
フリー「ふう、疲れた…」
カレン「そうね。どれくらい飛んだかしら?」
ロン「そうですね…300ロイルぐらいでしょうか…」
フリー「へ?ロイルって?」
ロン「距離の単位ですよ。我々が住んでいた島の岩山から海までの距離が1ロイル(=1km)、その千分の1を1ロークといいます」
フリー「なるほど。でも何で知らなかったんだろう?」
カレン「ずっとあの島に住んでたら必要ないわよ」
ロン「ええ、エサ獲りでも、そんなに遠出しませんし…」
?「おびょおっ?!おまんら、何しちょる?!目が覚めしまったでゲス!!」
(↑映)枝にとまっている3羽を正面から(並びは画面右から、フリー、カレン、ロン)。画面の外、左が幹。
3羽が驚いて振り返るとそこには全身灰色のフクロウが。
(↑映)驚いて画面左を見る3羽を正面から→左にスクロールしてフクロウを。
カレン「えっ!いつからいたの?!」
フクロウ「いつからって、わしゃー朝からずっとここに寝ておったぞよ。んでおみゃーらの話し声で今しがた目が覚めたしょあぁ!!そういうおみゃーらはどっから来たべか?」
フリー「初めからいたのか。気付かなかったな…」
ロン「それにしても、その言葉使いはすごいですね…」
フクロウ「わしゃー3兄弟の末っ子だもんで、上の2羽や親から言葉教えてもらっとた。そやけどみんな言葉が乱れまくりだっただわさ。そんれでわしゃーはこんなことになりよった。うぬらのように正しい言葉さ使うもんにもっとはよー逢っとれば、こんだらことさにゃらずに済んだちゅう~おまんらの兄弟は大丈夫だったようでございますね」
ロン「ええ、我々の住んでいたあっちの南の島では、みんな正しい言葉使いでした」
(↑映)各キャラをアップで切り替え。
ロンが羽で飛んできた方向を示しながら言った。
フクロウ「うびゃぁ~!!」
フリー「へ!?」
フクロウ「あっ、これはわしゃーがなまら驚いた時さ使う言葉で、おびょお!→うびょお!→うびゃぁ~!、の順で度合いが大きくなるんさ」
ロン「そんなことより何に驚いたのでしょうか?」
フクロウ「おみゃーがさっき示した方角は北ぞよ」
フリー達「!?」
(↑映)主にロンとフクロウの2羽。
切りのいいところで終わらせるために今回は多いです。新登場のキャラについては特設ページでチェックを。
ロン「は?」
フリー「うびゃぁ~!!」
カレン「フリー、うつってるわよ。ってそんなことより私たちが北から来たってホント?もしそうなら大変なことなんだけど」
フクロウ「真だ。夜はわしゃーの世界。空の星を見るだけで方角が分かるだ。絶対の自信があるでごわす」
フリー「でもウィークが群れが飛び立つのを見たって言ってたぞ。それでオレ達は方向を決めて…」
ロン「そういえば、ウィークは群れが飛び立つのを見たとは言ってましたが、自分の上を通過したとは言ってませんでしたね…」
カレン「でもウィークがいた枝からは、葉の隙間から上空は見えるけど岩山の方は見えないわ。上空を通らないと群れの旅立ちは分からないはず…」
ロン「確かウィークは飛べるようになってましたね…」
フリー「そうか!飛んでいるときか飛んで木のてっぺんから見たんだ!」
(↑映)木の頂上にいるウィークの背中、その向こうには飛び去る群れ。
ロン「謎が解けましたね!」
カレン「そうなことより、どうするの?ここにくるのに1日、戻るにも1日、合わせて2日分損してるわよ」
ロン「そうですね。距離にして600ロイルのロスですね」
カレン「何ノンキに分析してるのよ?!あなたが間違った方角を示したんでしょ?!」1
(↑映)どうしていいか分からず、困った顔で、言い合う二人を見つめるフリー。ロンがしゃべればロンの方に、カレンがしゃべればカレンの方に、顔を向けていた。
ロン「それは群れの旅立ちをフリーから聞いていなかったため、焦っていたから…」
ロン・カレン「!!」
フリー(ここ最近で最大のイヤな予感…)
ロン・カレン「元はといえば、フリーが悪い!!」
フリー「ドッシェーー!!やっぱりそうきたか」
すると今まで静かに聞いていたフクロウが突然目を輝かせて…
フクロウ「ドッシェーー!!ってイカス言葉でやんす!いただくぜよ!」
フリー「どっ、どうぞ…」
カレン「あー、何か気が抜けちゃったわ…」
面倒臭そうにカレンが言う。
ロン「そうですね…」
フクロウ「おまんら、もう疲れとるやろ?今夜はここに泊まっていけ。わてはこれからエサ探しにいくけん。ごっゆくり~」
フリーがフクロウに擦り寄り、耳打ちする。
フリー(ありがとう。偶然とはいえ、飛び火を消してくれて)
フクロウ(なーにあれくらい…)
フリー「えっ?じゃあーワザと?」
フクロウ「では旅の3羽よ。さらば!!」そういうとフクロウは羽ばたき、どこかへ飛び去っていった。
フリー(やるな…)
その頃、群れは出発した島の北300km付近に位置する島にいた。島全体が森になっていて、群れはその中の大きな数本の木にとまっていた。その群れ全体を見下ろせる高い位置の枝にリーダー、隣
には副リーダーがいた。
(↑映)島の全景を上や横から→スクロールしながら群れのとまっている木々を映す。
クイック「諸君、今回のような旅は代々あの島に住んできた我々には未経験であり、大いなる試練だ。だからこうして毎夜きっちり休息をとることにする。さらに毎夜メンバーの数を調べる。副リ
ーダー、現在居なければならない数は?」
ピーター「ちょうど500です」
クイック「ではリーダーの私が責任を持って数えてくる」
群れで一番上の枝にいたリーダーは下降しつつ、木々を回りながら数を数えていく。そして一番下の枝まで降りてきた。
(↑映)クイックを追っていく。
クイック「495,496,497…んっ?!誰も途中で迷子になってないから数え間違いか?!よし!もう1回…」
今度は下から上へと数えていく。
クイック「494,495,496,自分を足して497…んっ?!500のはずなのに497ということは………数え間違いだ~~!!しかも、しかも2度までも!!」
ピーター「そう騒がないでください。間違いは誰にでもあることです。」
クイック「いや、私はリーダーだ。このような間違いは許されない!!私はリーダー失格だ~~!!っというわけで、副リーダー、君がリーダーになってくれ」
ピーター「そんな突然…」
ピーター(いやまてよ、群れのリーダーはほとんど4才以上だったはず。3才の私がなれば快挙だぞ)
ピーター「では不安はありますが、やってみましょう」
クイック「よし!ではポスト入れ替えだ。名誉リーダーのキケロ殿のところへいくぞ!」
(↑映)2羽を切り替えたり同時に映す。
2羽は下のほうの太い枝へ向かった。そこには老いた鳥が寝ていた。
クイック「キケロ殿!!」
キケロ「Zzzzz…ん?!ここはどこ?!私は誰?!お前はクイックじゃ」
クイック「もうご就寝のところ失礼します。実は、かくかくしかじか…」
キケロ「コクコクのフムフム…というわけか、分かった!!現副リーダーのピーターをリーダー、現リーダーのクイックを副リーダーに任命する」
こうして副リーダー"ピーター"がリーダー、リーダー"クイック"が副リーダーになった。
続き
戻る
章名一覧へ
「この作品」が気に入ったらクリックして「ネット小説ランキングに投票する」を押し、投票してください。(週1回)