ガンマ線バースト



ガンマ線バーストとは現代宇宙最大の爆発現象である。宇宙全体では1日に何度も起きているがあらえる方向で発生する上、ガンマ線の放出時間は1分以下と短いため、観測は困難である。ガンマ線バーストが発生するのは主に90億光年以上という遥か遠方の宇宙である。90億光年以上遠方ということは遥か昔に誕生した星が関係しているということである。現代宇宙にある重元素は、大質量星の中心部でつくられる→超新星爆発時にバラまかれる、ということが数十億年間繰り返され溜まっていったモノである。つまり遥か昔の星は重元素をあまり持っていなかったことになる。だから爆発のエネルギーが途中で重元素に吸収されることなく、星の外へ伝わることになる。そのエネルギーは大質量星の核が崩壊してできたブラックホールが吸い切れなかったガスが形成したジェットである。かしこのジェットそのものがガンマ線バーストではない。ジェットの放出は断続的に起きる。亜光速のジェットが同じく亜光速のジェットに追突することで、強力なガンマ線のビームが発生し、それが地球の方を向いているとガンマ線バーストとして観測される。(ずれていると極超新星爆発)ジェットガンマ線バーストの発生過程を順番に書くとこうなる。
 大質量星崩壊時に中心核がブラックホールに→ブラックホールが吸い寄せたものの、飲み込みきれなかった物質がジェットという形で放出される→このジェットは断続的に発生し追突を起こし、巨大なエネルギーが発生→しかし巨大過ぎるため、なかなか放出できない(大混雑状態の狭い道を思うように歩けないのと同じ原理)→エネルギーは発散されず亜光速で膨張する火の玉となる→直径が数百億kmになると火の玉は一気に破裂(広い道に出ると一気に歩きやすくなるのと同じ原理)→破裂した火の玉から膨大なガンマ線、亜光速で進むガス、光が吹き出す→恐るべきエネルギーのビームが宇宙空間を貫いていく。もしガンマ線バーストが地球から5000光年の地点で起きれば太陽と似たような明るさで見える。これを読んで"実際に見たい"と思った方は命懸けで見る勇気があるだろうか?5000光年の地点でガンマ線バーストが発生すれば人類を皆殺しにするほどの放射線が地球に降り注ぐことになるからだ。しかし、ガンマ線バーストは宇宙有数の謎多き現象であるため、この項目の内容はあまり信じ込まない方がいいかもしれない。

GRB990123

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