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群れでは…
着地しているメンバーにホバリングしながら話すクイック。
クイック「意見を聞いて回った結果、飛行速度を上げることになった。といっても諸君らにとっての普通の速度になるだけだ」
話し続けるクイック。そんな中、グスタフは隣りのメンバーに小声で…
グスタフ「おい…俺のところには2羽とも聞きにこなかったぞ?」
「お前の力で速度を上げられないわけないだろう?!」
何を聞いているんだ?!というような感じで答えるメンバー。
グスタフ「そういうもんか…」
複雑な表情を浮かべるグスタフ。
(映↑)クイックを正面から→グスタフと隣のメンバーを背後から→グスタフを正面から
クイック「では行くぞ!」
説明を終え、群れに背を向け、飛び立つクイック。続いて群れも飛び立った。
グスタフ「うーん…えっ?!あっ!」
考えこんでいたため、出遅れたグスタフだったが…
グスタフ「待ってくれ~うおりゃぁーー!」
グスタフは飛び立つやいなや、急加速。ウン百羽をコボウ抜きにし、先頭集団に突っ込んでいった…
(映↑)クイックを背後から→グスタフを正面からー→飛び立つ群れをいろんな角度から→群れを追うグスタフを背後から
→コボウ抜きにするグスタフを横から、背景に他の鳥→先頭集団に追い付くグスタフを背後から
カレン「ウインク、上手くなってきたんじゃない?」
ウインクの特訓を続ける3羽。そこにキケロがやって来た。
キケロ「おーい、ウインクのことも気になるじゃろうが、雪かきも終わったことじゃし、早く出発したほうがええぞ」
フリー「えっ、いつの間に?!」
周りを見ると大樹の鳥はみんな枝の上で休憩していた。
ロン「確かに早く出発したほうがいいですね。群れとの差も縮まってくていますし…」
カレン「そっか…」
(映↑)見上げるカレン→練習中のウインク→降りてくるキケロをフリー目線で→休憩中の鳥たち→ロン→カレン
寂しそうなカレン。
フリー「ここに残るわけにはいかないからな…」
ロン「できれば飛べるようにしたかったですが…」
残念そうなフリーとロン。
ウインク「大丈夫よ。きっと飛べるようになってみせるわ。
ウィークって子も飛べるようになったんでしょ?だから私だって…」
カレン「そうよね…絶対飛べるようになるわ。何でも信じることから始まるのよ。ウインクは自分を信じてる。だからきっと…」
フリー「ああ、オレ達も負けないようにがんばらないと…」
キケロ「そういうことじゃ、群れはあっちへ飛んでいったぞ」
キケロは羽で北西を指し示した。
(映↑)話しているキャラを切り替えて→羽で北西を指すキケロ→北西の空
フリー「あっちか…」
北西の地平線を見つめるフリー。
ロン「では早く行きましょうか…」
カレン「じゃあ、さよならウインク…」
ウインク「うん…」
寂しそうな笑みを浮かべるウインク。
しかしフリー達は飛び立った。未来へ向かって。
北西に飛び去るフリー達を見つめ続けるウインクとキケロ。
キケロ「…ワシには言うことなしかい!」
(映↑)話しているキャラを切り替えて→ウインク→飛び去るフリー達を2羽の目線で→キケロを正面から
振り返るフリー達。どんどん大樹が小さくなっていく。見つけたときは圧倒的な存在感、泊っていたときは吹雪が気にならなくなるほどの安心感を感じさせた大樹だったが…
ロン「この静謐(せいひつ・静かという意味)な世界にあれ1本…」
カレン「あの木が枯れたらウインク達は…」
フリー「大丈夫さ。あんなに助け合っているし…」
ロン「そうですよ。例え、あの木があの群れの全てだったとしても…」
カレン「そうよね!」
笑うカレン。
(映↑)話しているキャラを切り替えて
大雪原にたたずむ大樹は遠くから見ると、とても頼りなく見えた。彼らはその大樹でしか生きていけない。しかし彼らが助け合うことで、大樹は守られるだろう。この大樹でしか生きていけない、このことは彼ら自身が一番よく知っているのだから。
(映↑)遠ざかっていく大樹
大樹編は今回で終了です。最後の部分は地球にしか住めないことが分かりきっているにもかかわらず、環境破壊をしている人類への皮肉です。
昼…
どの方角を見ても地平線の彼方まで、雪原が続いていた。
フリー「相変わらず、何もないな…
ロン「こんなところで、吹雪に遭ったら…」
フリー「おいおい、2日連続であるわけないだろう」
カレン「そうよ!ロンは心配し過ぎよ!」
ロン「それもそうですね」
3羽「ハハハ」
笑う3羽。
(映↑)大雪原→話しているキャラを切り替えて→笑う3羽を正面から
フリー「って言ってたんだよな…」
カレン「ええ…」
ロン「はあぁ…」
落ち込む3羽。その日の夕方、またしても3羽は吹雪に遭っていた。横殴りの雪の中、飛ぶ3羽。
フリー「昨日よりはマシなんだけどな…」
カレン「それでも飛びにくいわ」
ロン「ええ、早く避難場所を見つけないと…」
フリー「そう言われてもな…」
眼下は雪原と風を避けるには物足りない岩場が点々とあるだけ。目の前には高さ1km程度の山が近づいてきていたが、岩盤のような山肌に、風に揺られ放題の低木が点在するだけ。
(映↑)話しているキャラのアップを切り替えて→引いて吹雪を見せる→眼下の雪原→3羽目線で山→山肌の様子→低木のアップ
ロン「どうやら、あの山を調べて避難場所を探すしかないようですね…」
フリー「そうするしかなさそうだな…」
しばらく飛び、山に到着。岩盤のような山肌に沿って西に飛びながら避難場所を探す。
すると直径約5m洞窟を発見した。3羽は入り口でホバリングし、中を見る。奥は完全な闇世界であり、何も見えない。
(映↑)山に近づく3羽を後ろから→飛ぶ3羽を上から→洞窟を見る3羽を後ろから→洞窟を見る3羽を正面から
フリー「かなり続いてそうだな…」
ロン「ここなら吹雪を避けられそうです」
カレン「ちょっと怖いけど…」
フリー「入るしかないだろう!」
ロン「ええ、いきましょう!」
意を決し、3羽は洞窟へ突入した。
(映↑)話しているキャラのアップを切り替えて→洞窟へ突入する3羽を入り口から
ロン「壁に沿って飛んでください」
フリー「了解!」
しばらくすると…
ザーーー…
カレン「ねえ、何か聞こえない?」
フリー「水の音…か?」
ロン「確かめてみましょう!」
飛行を続けつつ、地面スレスレまで高度を下げる。
そして音の発信源に近づいていく…
(映↑)高度を下げるを3羽をいろんな角度から
フリー「えっ?滝?!」
カレン「見て!川だわ!」
約高度2mでホバリングする3羽。洞窟の奥からは大量の水が流れてきていて、川のようになっていた。
3羽の真下の岩盤には大きな裂け目があり、洞窟の奥から流れてきた水が、轟音を立てて地下へと流れ落ちていた。
カレン「よく分からないけど、すごいことになってるわね…」
ロン「ええ、こんな光景は見たことありません」
フリー「もっと奥へ行ってみようぜ!」
ロン「そうですね。この付近は着地できそうにありませんし…」
(映↑)話しているキャラを切り替えて→川のアップ→3羽目線で見た洞窟の奥→裂け目のアップ→話しているキャラを切り替えて
洞窟内の川の上を飛んでいく3羽。奥へ進むにつれ、川の流
れは速くなっていく。
フリー「落ちたら死ぬな…」
カレン「ちょっとーなに怖いこと言ってるのよ!っえ!?」
真下から聞こえ続けていた水の音が後ろへ遠ざかっていく。また、急に水の音の反響がなくなった。今までとは打って変わった静かな世界…
(映↑)3羽を正面から→3羽を横から→奥に消える3羽を後ろから→広い場所に出た3羽を遠めから
フリー「なんか広い場所に出たみたいだな…」
カレン「そうね…壁が無くなったみたいだわ…」
ロン「高度を下げてみましょう」
3羽はゆっくり高度を下げた。すると水面が見えてきた。波のない静かな水面…そこは直径約100mの湖になっていた。ここから川が流れ出していた。
(映↑)3羽を近くから→高度を下げる3羽を遠めから→3羽目線の水面→水面を見る3羽を近くから→湖から出て行く川
フリー「ここは…」
ロン「湖…でしょうか」
?「おーい」
突然、どこからともなく、声が響いてきた。
カレン「えっ!?誰かいるの?」
フリー「どっ、どこだ?!」
キョロキョロ周りを見る3羽。しかし暗くて何も見えない。
(映↑)3羽を遠めから
?「こっちじゃよ!」
ロン「声のするほうへ行ってみましょう」
フリー「そうだな」
カレン「どこにいるのー?」
?「こっちじゃー」
フリー「こっちみたいだ!」
声のほうへ飛んでいくフリー。ロンとカレンもついていく。そして湖のほとりに着いた。洞窟の壁と湖の間に10mほど水の無い場所があった。そこにフリー達は着地した。
(映↑)3羽を遠めから→フリーのアップ→ロンとカレン→飛ぶ3羽を遠めから→フリー目線で見た地表→着地する3羽を近くから
ロン「湖はこの空洞部の底、全体に広がっているわけではなかったみたいですね」
フリー「ああ、海岸みたいだな」
カレン「それよりさっきの声の…」
?「ここじゃ」
カレン「きゃっ?!」
のけ反るカレン。その背後から全身真っ白なフクロウが現れた。
カレン「びっくりした~」
フクロウ「おっと、おどかしてしもうたか」
ロン「あなたも吹雪から逃げてきたのですか?」
フクロウ「いんや、ワシはここに住んでおるからな」
フリー「えっ、こんなところに?」
フクロウ「失礼な!風は入ってこんし、急流に阻まれ、飛べない生物は入ってこれん」
ロン「なるほど、安全性抜群とうわけですか」
フクロウ「そうじゃ。だからお前達も安心して泊まっていくとええぞ」
ロン「はい!」
フクロウ「もうすぐ面白いものも見れるしな」
3羽「?!」
(映↑)話しているキャラを切り替えて→3羽を近くから
実際は真っ暗で何も見えませんが、フィクションにつき、自分の近くは見えることにしてください。
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