あらすじ
北へ旅を続ける群れは猛禽類に襲われようとしていた。そこでクイックは群れ最強のグスタフに迎撃を指示。
猛禽類がグスタフの方へ突っ込んでくる。
グスタフ「今だ!!」
群れ全体がグスタフを中心に数重の円を円を描くように動いた。群れは波紋のごとく広がっていく。グスタフは位置を計算し、猛禽類とすれ違う直前に魚を捕まえる時のように前に爪を出す。猛禽類の腹部に爪が突き刺さる。相手は高速で上へ向かって飛んでいたため、大きな傷ができた。もう1羽が上空から仕返しにとグスタフめがけ、垂直に急降下してくる。
しかし!!
(映↑)群れをいろんな角度から→グスタフと上昇する猛禽類を横から→迫る猛禽類をグスタフの目線映像で→爪ヒットの瞬間をアップで→上空でバランスを崩す猛禽類を下から→突っ込んでくるも
う1羽をグスタフの目線で→急降下する猛禽類を横からグスタフ「バカな…さっきの相棒のやられ方を見ていなかったのか…」
グスタフはあきれながら言った。くちばしを突き刺そうとする猛禽類。グスタフは寸前でかわし、相手の腹部にくちばしを突き刺した。直撃!!猛禽類はバランスを崩し、落ちていく。何とかバ
ランスを取り戻すと、引っかかれた方とフラフラになりながら島に帰っていった。
(映↑)急降下する猛禽類とグスタフのアップと見上げるグスタフの目線映像を適当に切り替え→くちばしヒットの瞬間をアップで→落ちていく猛禽類→島へ逃げ帰る猛禽類
クイック「いや〜さすがだなグスタフ。」
グスタフ「体の大きさでは負けても、質では負けないぜ!」
(映↑)寄ってくるクイック→得意げなグスタフのアップ。
時は流れ、夕方に。
フリー「ふう、疲れてきたな…」
カレン「そうね、近くに島でもないかしら」
(映↑)夕日→オレンジの空を飛ぶ3羽を下から→話すフリーとカレン。
すると都合良く、水平線上に島らしきものが見えはじめた。
(映↑)水平線上の島影
カレン「あっ!あれ島じゃないかしら?」
フリー「本当だ!あそこまでどれくらいかな」
ロン「我々が飛行している高さが約100ロークですから、あの島までの距離=水平線までの距離とすると、ルート100×3.57=35.7、というわけで約36ロイルですね」
カレン「えっ、それどういう計算?」
ロン「それはこれを教えてくれた渡り鳥に聞いてもらわないと…」
フリー「なるほど…渡り鳥の秘密の式というわけか…」
(映↑)話す3羽を適当に切り替え完全に日が沈もうとする頃、フリー達は2つ日前の夜、群れが来た島に着いた。そしてそこら辺の木の枝にとまった。
(映↑)夜の島をフリー達の目線で→島に降りる3羽→枝に降り立つ3羽。
カレン「何とか今夜も島で休めるわね」
ロン「ええ、それでは寝ましょうか」
フリー「Zzzzz…」
カレン「はや…」
あっけにとられるカレン。
(映↑)カレンとロン→フリーのアップ→フリーのカレン。
一方、フリー達が生まれた島。もちろんここも夜。空へと突き出した岩山が月の光に照らし出されていた。
(映↑)星空→故郷の島の全景を月ごと→月光を浴びる岩山→夜の森→眠るウィークのアップ。
島の南方沖、海底斜面のメタンハイドレート層…
延びていた亀裂が深くなっていく。そして…
(映↑)黒い海面→闇の中から立ち上る泡→砂をかぶった白い海底→広がる亀裂→亀裂とそこから出る泡→亀裂から出る泡を遠めから。
ついに!!
補足
猛禽類の襲撃はグスタフの自己紹介がわりのイベントであり、深い意味はありません。
ロンが使った式は本物です。例えば身長170cmの人が波打ち際に立ったとき、視界内の水平線までの距離はルート1.7×3.57=4.65、つまり約4650mとなります。高い場所に立つと、より遠くまで見通せるので視界内の水平線までの距離は長くなります。
メタンハイドレート層は亀裂を中心に爆発的に気化。轟音とともに、大量の泡と砂が噴煙のように海底から噴き出す。衝撃で巨大な岩が遥か深海へ転がり落ちていく。さらに誘爆するがごとく、辺りのメタンハイドレート全てが気化。海中には爆発音とともに巨大な泡と土砂の柱がいくつも出現。
(映↑)亀裂から爆風のごとく泡が噴出→舞い上がる砂を遠めから→真っ黒な深海へ転がり落ちていく岩→複数箇所で起きている噴出を切り替えて。
さらに海底斜面の一部となっていたメタンハイドレートが急に消滅したため、大規模な海底地滑りが発生。辺り一帯がすさまじい音を立てながら崩れ落ちていく。海底の異変は水面まで伝わり、高さ15メートルの津波が発生。巨大なうねりとなり、全方位へ広がっていく。
(映↑)地滑りをいろな角度から→巨大なうねりが広がる様子を上空から
発生ポイント近くの諸島…直径100メートルほどの島が群れていた。どの島も周囲は砂浜。平坦な地面に針葉樹の小さな林があった。水が引き、巨大な砂浜が出現していた。
しばらくのち、遥か水平線から巨大な津波が到達。森全体を飲み込む。次々、木は折れ、波にさらわれていく。他の島も次々に波の成すがまま。波が通過した跡には無残に折られた木しか残されていなかった。
(映↑)巨大な砂浜に点在する島→津波を遠めから→津波をアップで→津波に直撃される島をいろんな角度で近くから→津波に直撃される島々を上空から→津波通過後の島をアップで→押し流されていく木
フリー達が育った島
ここでも海水が引いていた。水は姿を消し、見渡す限り砂浜が広がっていた。所々に取り残された海氷が転がり、月の光に照らし出されていた。波の音さえ止んだ島の鳥の記憶には無い静かな世界…
やがて月は水平線上に何かを浮かび上がらせた。それは水平線を守る塀のように広がっていた。島に近づくにつれ、その姿は大きくなっていく。波は干上がった海に無造作に転がる氷を巻き込み、轟音を立てながら進んでいく。
(映↑)砂浜に囲まれた島をいろんな角度から→水を失った海底上の海氷→干上がった海と月→水平線上の津波→津波を横からアップで
ズゴゴゴゴー…海岸に巨大な波が迫る。
眠っている長老。
長老「Zzzzz…ッン!!誰じゃ?!こんなイビキかいおるヤツは!!いや、違う!!」
慌てて洞窟の入り口に飛んでいく長老。
長老「こっこれは?!」
その瞬間、波は森に侵入。強大な圧力を受け、ある木は大きくしなり、ある木は折れた。
(映↑)眠っている長老→入り口に飛んでいく長老を背中から→洞窟の入り口に立つ長老を外から→海岸に押し寄せる津波を長老目線で→木や枝を折りながら進む波を近くから
寝ていたウィークも目覚めた。波が迫る中、下のサナギのいる枝に降りる。サナギが付いている部分より、少し根元に近い部分を足で掴んだ。そしてそのまま羽ばたき、枝を折ろうとする。水の音が近づく。枝が折れかける。しかし完全には折れない。水の音がする方に目をやるウィーク。ついに闇の中から猛スピードで突き進む水が出現。暗い森の奥から大量の枝を巻き込んだ波が川のように流れながら近づいてくる。地面から生えている草も根こそぎ、流されていく。ウィークのいた木の隣りの木に波が激突。と同時に枝が折れた。すぐにウィークはサナギの付いた枝をくわえたまま上へと飛び始める。直後に水流がサナギの付いてた枝を付け根から折った。水が幹に当たり、しぶきが飛び散る中、ウィーク高さ20m位の枝まで飛んでいき、サナギの付いている枝を置き、自分も横にとまった。ウィークが下を見ると速度は落ちたものの、水が流れ続けていた。
(映↑)ウィークを追う→枝を折ろうとするウィーク→闇の中から現れた水流→枝を折ろうとするウィーク→波が激突した隣りの木を背景に飛び上がるウィーク、画面は動かさず直後にサナギの付いている枝を波が直撃→しぶきを浴びながら飛ぶウィーク→ウィークの目線で流れる水流
岩山の長老
長老「これはいったい…」
唖然とする長老。島は静寂を取り戻しつつあった。しかし止まない鳥たちのざわめき。夜の島全体に異様な空気が漂い続けていた。
長老のアップ→長老目線で島の森
今回に限らず、ウィークがイモムシを助けるイベントは飛行の上達を見せるためのものです。しかし命の大切さなど人次第では何らかのメッセージを感じるはず。
朝…穴の入り口に立つ長老。晴れた東の空から太陽が姿を見せ始めた。島が光に照らされていく。島全体が明るくなると長老は翼を広げ、飛び立った。
(映↑)朝日→島の全景→朝日を浴び、洞窟の入り口に立つ長老→飛び立つ長老。
長老「ウィークは大丈夫じゃろうか…」
ウィークがいる木がいる目指して飛ぶ長老。眼下に広がる森。木が折られたため、所々に穴があいていた。そこにあるは根元付近で折られた木。残された残骸には大量の枝が水の流れを物語るように引っ掛かっていた。下に気を取られているうちに、ウィークのいる木が近づいてきた。いくつかの枝が折れているものの、木自体はしっかり天に向かって立っていた。
(映↑)長老を近くから→長老目線で森を→森の被害箇所→ウィー
クのいる木
長老「おお!木は無事じゃ。これならウィークも…」
上から木に向かって降りていく長老。
長老「おっ!」
木の頂上付近の枝にとまっているウィークを見つけた。
長老「無事じゃったかウィーク」
無事を喜びながら長老はウィークの隣に降りた。
ウィーク「うん!何とかね!」
笑顔で答えるウィーク。
長老「今、考えてみても分からぬ。いったい夜に何か起きたのじゃ。まるで海自体が島を襲っているようじゃった」
ウィーク「うん…突然、こんな所まで波が来たんだ…」
少しうつむいて話すウィーク。
長老「まぁ、とにかく無事で良かった。それにしてもあのような災いから身を守れるなら、もう心配ない。おぬしの力だけで生きていけるじゃろ。」
ウィーク「うん、空も飛べるようになったし」
長老「しかしフリー達も旅立っていったし、さみしくはないのか?」
ウィーク「全然、平気だよ!」
迷わず笑顔で答えるウィーク。
長老「それならいいが…」
不思議そうな長老。2羽が話している下の枝にはサナギの付いた枝がのっていた。
(映↑)適当に2羽を切り替えながら→下の枝にスクロール→サナギにズーム
故郷の北の島で朝を向かえたフリー達。一応、この島にも津波は来たが、弱まっていたため、寝ていたフリー達は全く気付いていなかった。
(映↑)朝日に照らされる島
フリー「ふあぁ〜あ〜よし、じゃあ今日も北へ行くか!」
ロン「ええ、あっ!、そう言えばこの下に我々と同じ羽が落ちてましたよ」
カレン「ってことは私たちはきちんと群れを追えているってことね」
フリー「よ〜し!絶対に追いついてやるぞ」
3羽は飛び立ち、北へ向かっていった。
(映↑)フリーとロン→地面の羽→カレン→フリー→飛び立つ3羽→抜けて舞い落ちる羽→群れの羽の上に落ちるところを
クイック「はぁ…波に揺られながらだと、よく眠れんな…」
同じ頃、遥か北の海上から群れも飛び立っていった。
(映↑)クイックのアップ→飛んでいる群れ全体
朝日を浴びて飛行中のフリー達。
フリー「涼しくなってきた気がしないでもないような気がしないでもないな」
ロン「そう感じるのはまだ早いでしょう」
フリー「だから遠回しにいってみたんだよ」
カレン「もういいでしょ!そんなことは!」
少し怒るカレン、ビクッとする2羽だった。
(映↑)3羽を遠めから→3羽切り替えながら→怒るカレンの2羽→フリーとロン
今回はイベントとイベントの間の谷のようであり、退屈な回です。しかし次回は…
続き
もどる
章名一覧へ
「この作品」が気に入ったらクリックして「ネット小説ランキングに投票する」を押し、投票してください。(週1回)