フコダイン 宇宙の最後
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宇宙の最後


定常宇宙論 宇宙はどのような終わりを迎えるのか以前にまず終わりがあるのかという問題があります。恒星など形ある天体はいつか無くなりそうな気がします。しかし宇宙空間そのものに終わりがあるかと考えると、分からなくなります。ということで終わりがないという説があります。それが定常宇宙論です。定常宇宙論は宇宙はいつ見ても同じに見え、終わりも始まりも無いという考えです。ただこの説では宇宙が膨張しても密度が維持されるよう無から新たに物質が生成される必要があります。質量保存の法則をモロ破っていますが、分量は1年間で1立方km辺り水素原子1個程度で良く、そのような現象が観測されないという批判はできません。そんなものを検出できたりはしませんので。一時は支持されていた定常宇宙論ですが、宇宙背景放射の発見でビッグバン理論の支持が広がり、今ではもう相当スミに追いやられています。


熱的死

これは1854年に提唱された考えです。熱的死というと何かものすごく、熱そうですが、全く逆です。この説が描く宇宙の終わりは果てしなく膨張しつつ、果てしなく冷えていく宇宙です。天体は存在せず、あるのは見渡す限り続く闇だけです。熱的死とは宇宙全体のエネルギー密度が均等になった状態です。今の宇宙論では初期宇宙には温度のムラがあり、それが重力・物質のムラを作り、そしてそのムラが成長して銀河など目に見える構造を作り出したと考えられています。これは宇宙背景放射の温度のムラが証拠となっています。ということは宇宙全体のエネルギー密度が均等になれば、新たな銀河や星は一切生まれなくなります。結果、果てしなく続く闇だけが残されることになるというのが熱的死です。次に紹介する現在最有力のビッグフリーズと似ていますが、全く違う説です。ただし経過は違うものの、最終的に予想される宇宙の姿は似たようなものです。


ビッグフリーズ

これが現在最有力の説です。当サイトの年表でもこの説を採用しています。現在の宇宙では恒星が死んでも、飛び散ったガスからまた新しく天体が作られています。しかし星のガスが全てリサイクルされるのではなく、一部は白色矮星や中性子星、ブラックホールに固定されます。長い時間が経過すると星を作る材料が無くなっていき、また全ての恒星が寿命を終え、100兆年後には恒星が無くなり、宇宙は闇に閉ざされます。その後、全ての天体はブラックホールに吸収されていきます。宇宙はブラックホールしか存在しない世界となります。このブラックホールも永遠の存在ではなく、徐々に質量を失い、蒸発していきます。今から10100後にはブラックホールも消滅し、素粒子の飛び交うだけの闇が残されます。その後、宇宙は絶対零度に向かって冷えつつ、果てしなく膨張していきます。もちろん、増えるのは闇に閉ざされた空間だけであり、永久に新しい天体は生まれません。


ビッグクランチ

ビッグクランチ(クランチの意味は噛み砕く)はビッグバンで誕生し、膨張している宇宙がビデオの逆再生のごとく、収縮していき消滅するという説です。 現在、宇宙は膨張していますが、もし宇宙の平均密度が臨界密度 (10-29g/cm3)以上だと重力作用で膨張は止まり、逆に収縮していきます。やがて密度が無限というブラックホールの中心にある特異点と同じ状態になり、消滅してしまいます。ただ物理学では密度が無限という特異点を記述することができないので、ビッグクランチを起こした宇宙がどのように消えていくのかは分かっていません。現在ではダークエネルギーによる加速膨張が発見されたことや平均密度が臨界密度を超えていそうにないことから、ビッグクランチが起きる可能性は低いと考えられています。しかし宇宙が膨張しても変わらないと考えられているダークエネルギーの密度が低下していくとビッグクランチに至る可能性があります。起きる場合は1000億年とビッグフリーズよりもかなり早く起きるという予想があります。


ビッグリップ


ビッグリップ(リップの意味は引き裂く)は速すぎる膨張が引き起こす宇宙の破滅です。ビッグリップは2005 年に発表された説です。ビッグリップは宇宙が膨張しても変わらないと考えられているダークエネルギーの密度が増加した場合に起きます。ダークエネルギーの密度の増加は宇宙の膨張を果てしなく加速していきます。まずある銀河から見た他銀河の後退速度が加速していきます。現在、後退速度は326万光年離れるごとに秒速70.1kmずつ速くなりますが、これが秒速100kmずつになったり、秒速200kmになったりします。さらに加速すると銀河をまとめている重力が膨張に負け、星々 がバラバラになります。銀河崩壊は破滅の6000万年前に起きます。次に惑星系をまとめている重力が負け、バラバラになります。これにより、太陽系のような惑星系が維持できなくなります。惑星系が消えるのは破滅の3ヶ月前です。破滅の30分前には3ヶ月前に放り出された地球のような惑星も砕かれてしまいます。そして今から500億年後、電子と原子核を結び付けている電磁力、原子核をまとめている核力も宇宙の膨張に負け、原子自体が崩壊します。原子の崩壊で宇宙に存在する全物質が引き裂かれ、消滅します。後に残されるのは素粒子と膨張を続ける空間のみです。この先、ダークエネルギーの密度が増加するかは一切分かっていないので、ビッグリップが起きるかも不明です。またビッグリップを起こした宇宙はダークエネルギーの密度が無限になってしまいます。エネルギーの密度が無限になると宇宙はどうなるのかも不明です。



エキピロティック宇宙論とブレーン宇宙論

ブレーン宇宙論は宇宙が4次元などバルクとよばれる無限に広がる高次元に浮かぶブレーン(膜)であるという考えです。次元を落として考えると空気中に浮かぶ紙のような状態です。紙の表面に宇宙が絵のごとくあり、周りの空間がバルクとなります。バルク中には地球のある宇宙と対になるように別のブレーン(別の宇宙)が浮かんでいると考えることもできます。ブレーン同士は重力で引き合うことができます。ブレーン同士が引き合い、衝突するとエキピロティック(大火という意味)という大爆発が起きます。それがビッグバンのエネルギー源になったという考えがエキピロティック宇宙論です。その後、ブレーン同士は離れていき、銀河形成など独自の進化を遂げていきます。しかしある程度離れるとまた引き合い、衝突しビッグバンが起きます。エキピロティック宇宙論ではこのように何度も宇宙が生まれ変わると考えられています。ブレーン宇宙論が正しければいくつかの難問に答えが出ます。ブレーンからバルクへはいかなる物質も電磁波も出て行けません。しかし重力だけは出られます。なのでなぜ4つの力の中で、重力が弱いのかという問題に”バルクに漏れ出しているから”という答えが出ます。また宇宙に果てがある場合、その外側には何があるのかという問題に”バルク”という答えが出ます。


サイクリック宇宙論

サイクリック宇宙論では宇宙は誕生と消滅を繰り返しながら成長してきます。宇宙がビッグバンで誕生します。しかし一瞬でビッグクランチを起こし、消滅します。しかしまたビッグバンを起こし、誕生します。、がまたビッグクランチを起こし、消滅します。ただ2代目の宇宙は初代より長く維持されます。このようなことを繰り返しながら宇宙は世代交代のたびに8倍ずつ長寿になっていきました。49世代目の宇宙は30〜40億年持ちました。そして次の50世代目の宇宙が現在の宇宙とされています。寿命は240億年から〜320億年で、銀河や生命が充分な進化を遂げられるだけの時間ができました。
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